眼圧の上昇によって視野が欠けていく緑内障
緑内障は視野が欠ける病気の一つで、その発症には眼圧が深く関与していることわかっています。
眼圧が上昇すると網膜の「視神経乳頭」と呼ばれる箇所が圧迫され、そこに集まっている視神経が減少します。
網膜に写った映像を脳まで伝える神経が機能しないので、その度合いに応じて見えない部分が出てくるわけです。
緑内障はゆっくりと進行します
- 視野の一部が欠けて見える
- 視野の一部に「欠け」が生じる。
ぼやけているが、自覚症状はない。
- 欠けが徐々に広がる
- 視野の「欠け」が徐々に広がる。
この段階でも異常に気づかないことが多い。
- 欠けがさらに広がる
- 「欠け」がさらに大きくなり、視力も低下し、日常生活に支障をきたすようになる。
では眼圧が正常なら、緑内障の心配はないかというと答えはノーです。
緑内障には眼圧の数値が正常なタイプもあり、日本人ではなんとこのタイプが半数以上を占めているのです。
これは、眼圧の数値が正常内でも、その人の本来の眼圧はもっと低く、実際には眼圧が上がっている場合があるからです。
緑内障の特徴な症状「視野欠損」は、10年単位のゆっくりとしたペースで進行していきます。
そのため、見え方が少し変わっても、その状態になれてしまい、異常に気づいて受診した時には失明寸前の末期まで進んでいたということが少なくありません。
自覚症状がないうちから定期的に検査を受けることが必要です。
視野欠損のしくみ
視神経乳頭が眼球の内側から押しつぶされ、正常に機能する視神経が減少することで視野欠損がおこります。