眼圧をコントロールする薬を使う
緑内障もさまざままで、第一ステップは薬物療法をおこないます。
眼圧は、眼球内を満たしている「房水」という液体の分泌と排出のバランスによって、一定に保たれています。
緑内障のバランスによって、一定に保たれています。
緑内障の大半は、この房水のバランスが崩れて眼圧が上がる「原発緑内障」です。
原発緑内障には、2つのタイプが有ります。
緑内障の2つのタイプ
どちらのタイプも、進行を食い止めるための眼圧コントロールが治療の基本になります。
治療に使われる薬には、房水の流れ良くする「プロスタグランジン関連薬」、房水の分泌量を減らす「β遮断薬」などがあります。
最初は1種類の薬から初め、様子を見ながら作用の異なる薬を食い合わせて点眼を続けます。
薬だけでは十分な効果が得られない場合は、レーザー治療や手術を行うことになります。
メスを使わず負担が軽いレーザーで治す入院不要の手術で高い効果が得られるレーザー治療。
比較的早期の原発閉塞隅角緑内障や急性の緑内障発作には「レーザー虹彩切開術」を行うのが一般的です。
虹彩にレーザーで小さな穴を開けて、房水の流れをスムーズにして眼圧を下げます。
また、薬で効果が得られない原発開放隅角緑内障に対しては、線維柱帯にレーザーを当てて目詰まりを解消する「レーザー線維柱帯形成術」も実施されています。
ともに外来で受けられて、患者の負担が少ない治療法です。症状が進んでしまったら手術で治す同ぢても眼圧が十分に下がらない場合の切り札の手術薬での治療効果が不十分な場合、手術を検討します。
最もよく行われているのは、線維柱帯を切除して、新しい排出路をつくる「線維柱帯切除術」です。
手術は1時間ほどで終わりますが、1〜2週間の入院が必要です。
最近では、チューブを入れて房水を逃がすチューブシャント手術も行われています。
なお、術後も薬物療法を続ける必要がありますので、医師の指示に従って下さい。
種類 | 原因 | 特徴 | 治療 |
---|---|---|---|
原発閉塞隅角 緑内障 |
角膜と虹彩の間の隅角が 狭くなってふさがり、房水の 流れが妨げられて眼圧が上昇 |
慢性型と急に発作が起こる 急性型がある |
薬物療法 レーザー治療 手術 |
原発開放隅角 緑内障 |
房水の出口である線維柱帯が 徐々に目詰りして、房水の 排出が妨げられ眼圧が上昇 |
慢性型でゆっくりと進行 | 薬物療法 レーザー治療 手術 |