加齢黄斑変性の最新治療法

注射で治す

手軽で患者への負担も軽い治療法(所要時間:5〜10分)

新生血管の発生を抑えて治療

加齢黄斑変性の原因となる新生血管の発生には、眼内で産生されるタンパク質の1種、VEGF血管内皮細胞増殖因子)がかかわっていると考えられています。
現在主流の抗VEGF薬注射療法は、VEGFの発生を阻害する薬剤を眼球の硝子体内に直接注射して、新生血管の増殖や成長を抑制し、治療します。

処置は、5〜10分で終わりますが、病状の改善具合に応じて、1〜数カ月ごとに投薬をする必要があります。

薬とレーザーで治す

光線力学療法「PDT」(所要時間:約20〜30分)

化学反応を利用して新生血管だけを破壊

もう一つの選択肢が「PDT(光線力学療法)」です。
この治療法は、薬を併用することでごく弱いレーザーで新生血管だけをつぶすのが目的です。
レーザーを照射する前に新生血管だけに集まる性質がある「ベルテポルフィン」という薬を点滴注射することで、ごく弱いレーザーでも薬が化学変化をお越し、新生血管だけを効率よくつぶすことができるのです。

なお、PDTを受ける場合、治療効果を見ながら3ヶ月毎に数回行うのが一般的です。

レーザーで治す

症状の進行を抑える(所要時間:約200分)

悪者である新生血管を焼きつぶす

レーザーを新生血管に直接照射して焼きつぶす方法です。
滲出型で、新生血管が中心窩から離れている場合に行われます。
レーザーの照射で新生血管が壊死すると、むくみや出血は減少するため、症状の進行が抑えられます。
治療後、視野の中心から外れたところに光を感じ取ることのできない「暗点」ができますが、見たいものが見られないというストレスの軽減が期待されます。

糖尿病網膜症について

2020年3月1日