子宮筋腫の種類
子宮筋腫の大きさは、米粒ぐらいのものから成人の頭ほどになるものまであります。
筋腫は女性ホルモンのエストロゲンの影響で大きくなり、閉経後は小さくなります。
子宮筋腫は基本的に複数できます。
冒頭に説明したとおり、筋腫のできた場所によって筋層内筋腫・漿膜下筋腫・粘膜下筋腫と3つに分類され、2つ以上同時に発生しているものを、多発性筋腫と呼びます。
これ以外にも、子宮頸部にできる頸部筋腫、大きくなった筋腫が重みで子宮外へ出ている状態の筋腫分娩があります。
筋層内筋腫
筋層内筋腫は子宮の筋肉の中にできる筋腫で、筋腫のうち約70%を占め、小さいうちは症状は無く、放置していると内膜に影響を及ぼし、子宮の収縮を妨げてしまい過多月経の原因となります。
粘膜下筋腫
粘膜下筋腫は子宮内膜のすぐ下にできる筋腫で、一番少ない子宮筋腫ですが、子宮の内側に向かって大きくなるので筋腫が小さくても経血量が多くなるなどの症状が出やすいです。
漿膜下筋腫
漿膜下筋腫は子宮の表面を覆う漿膜(しょうまく)の下にできる筋腫で、子宮の外側に向かって大きくなっていくので、突き出すようにしこりができますが、かなり大きくなるまで病状が出ないので気付きにくい筋腫です。
頸部筋腫
頸部筋腫は子宮頸部に近いところにできる筋腫で、できる確率は少ないですが、尿路を閉塞したり、膣内に脱出してしまうことがあります。
有茎漿膜下筋腫
有形漿膜下筋腫は漿膜下筋腫に茎ができてキノコ状になったものです。
茎がねじれて茎捻転を起こして腹痛をおこします。
有茎漿膜下筋腫の筋腫分娩
粘膜下筋腫に茎ができて子宮口に向かって下がり子宮の中から押し出されると、筋腫分娩という分娩のような形になって陣痛のような痛みがおこります。
また、月経時には大量の出血を起こします。