肥大化で激痛!初期は無症状だからと放っておくと怖い卵巣嚢腫
卵巣嚢腫は卵巣内に腫瘍ができ、その中に異物が溜まる病気です。
腫瘍と言っても良性であるため、卵巣がんとは異なります。
また卵巣嚢腫は普通に生活をしていても、女性であれば発生する恐れがあります。
つまり原因をコントロールすることが難しい病気なのです。
そのような卵巣嚢腫については、症状から病状を把握することが大切になります。
卵巣嚢腫の症状について知識を得て、早期の治療ができる態勢を整えましょう。
初期の段階は、原則として無症状であることを理解すべき
卵巣嚢腫の症状を知ることは、早期の治療を実現させる第一歩です。
しかし、結論から述べると、初期の段階の卵巣嚢腫は無症状であることが多くなっています。
卵巣嚢腫が無症状である理由は2つあります。
1つは、骨盤内に存在し、他の器官との関係性が薄いこと。
もう1つは、一方の卵巣に異常が起きても、もう一方の卵巣が正常な働きをすることで体に異常が表れにくいことです。
卵巣は女性ホルモンの分泌などに寄与する器官ですが、一方に卵巣嚢腫ができてもあなたが感じられるほどのホルモン異常は表出しないというわけです。
このように初期の卵巣嚢腫に自然と気が付くことには大きな困難があります。
そこで初期のものを発見するためには定期的な検診を用いる必要があるでしょう。
卵巣嚢腫の検診は婦人科で受けることができます。
女性ならば誰でも卵巣嚢腫が発症する恐れがあるため、早期発見のためには検診が必要です。
腫瘍が肥大化すると痛みが出る
上述したように初期の卵巣嚢腫にはこれといった症状がありません。
しかし卵巣嚢腫は腫瘍であるため、場合によっては徐々に肥大化していきます。
そして肥大化することで以下のような症状が起こります。
- 腹部が膨らんでくる
- 痛みの発生
- 月経周期および症状の変化
特に腫瘍が5~6cmのサイズにまで肥大化すると、大きな痛みを発生させる恐れがあります。
腫瘍が肥大化することで、隣接して存在する卵管がねじれてしまう場合があるためです。
これは茎捻転と呼ばれる症状となります。
茎捻転の痛みは激烈であり、場合によっては救急搬送されることすらあります。
そしてそのまま緊急手術となるのです。
このように初期の段階でこそ症状のない卵巣嚢腫ですが、放置して肥大化することで大変に強い痛みをもたらします。
卵巣嚢腫は検診を用いて早い段階で発見し、肥大化する前に治療する必要があるのです。
多少の手間こそかかりますが、定期的な検診を忘れないようにしてください。