食道がんになりやすい年代と症状

食道がんの患者さんは、70歳以降の人が30%以上を占めており、高齢者に多いがんといえます。
死亡率の推移は男性ではほば横ばい状態です。
一方、女性はやや減少傾向にあります。

2017年に男性で9,580人、女性1,988人の男女計11,568人の方が食道がんで亡くなっています。

【食道がんの症状】食べ物を飲みこむときに痛んたり、しみたりする

がんが粘膜にとどまっているようなごく初期の食道がんには、ほとんど症状がありません
しかし、徐々に大きくなってくると、飲みこむときに違和感をおぼえるようになります。

たとえば、食物を飲みこんだとき、胸の奥のほうがちくちく痛むことがあります。
熱いものを飲んだときに、しみるように感じることもあります。
これらは、比較的早期の段階であらわれる特徴的な症状です。

しかし、こうした症状は、しばらくするといったん感じられなくなります。
そのため、つい放置しがちです。

ところが、この間にもがんは進行しており、やがて別な症状となってあらわれます。
がんが大きくなったことにより、食道がせまくなるので、食べ物を飲みこんだときに、つかえるような感じを受けるようになります。

最初は大きなものを食べたときにつかえを感じますが、しだいに小さいものや、やわらかいものを食べたときにも感じるようになります。

さらに進んで、 がんが周囲の肺や大動脈などに広がってくると、胸や背中に痛みが出たり、咳や痰が出たりといった症状があらわれることもあります。

食道のそばにある声の調整をつかさどる神経に広がると、声ががすれるといった症状があらわれることもあります。

食道がんの原因と予防

2020年3月1日