変化しつつある心不全の常識
これまでは何かしらの心臓病をもっている方が、次第に悪くなっていくことで心不全になると考えられていました。
ですので心不全は色々な心臓病の末期像だといわれていました。
しかし、最近では高齢になった事によって心不全になる場合が多くなってきました。
長生きする人が増えた事で、こういった心不全が増加しているようです。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしている臓器です。
そして、その働きを十分に果たせなくなった状態が心不全です。
心臓は収縮と拡張を繰り返すポンプ
心臓は収縮する事も大事ですが、収縮したあとに拡張が十分にできないと、ポンプとしての機能ををうまく果たす事ができません。
シニア世代に多くみられる心不全は、年をとる事で心臓が硬くなってしまうことで十分に拡張できなくなる「拡張不全」と呼ばれるタイプになります。
高齢化が進む日本には、現時点ですでに心不全の患者さんが110万〜120万人いると推定されています。
そして今後は毎年約3万人もの新たな患者さんが生まれ、爆発的に増大していくと予想されています。
まさしく「心不全パンデミック(大流行)」と呼ぶべき状態に来ております。
心不全は心臓病がなくても加齢で起こるので、シニア世代の方々にとっては他人事ではないのです。
これは誰にでも関わってくる脅威といっても過言ではありません。
ただ、多くの場合には心不全は予防する事ができます。
心不全は予防可能
心不全は自分の危険度をよく理解して生活習慣を改善したり、生活習慣病や心臓病の適切な治療を受けたりすることにより予防することが可能となります。
生き生きと心臓が動き続けられるように今日から心不全予防に取り組みましょう。