心不全が回復が難しいと言われる理由とは

心不全心臓の働き

心不全を一度でもお越してしまうと繰り返してしまうので回復が難しい

無症状でもシニア世代は心不全予備群

心不全は進行の度合いによってステージA〜Dに分けられています。
これまでは症状が現れるステージCになってから心不全の治療を始めていたのですが、今では心不全ではなくても生活習慣病心臓病がある時点から対策に取り組む必要があると考えられるようになりました。
そのために生活習慣病心臓病がある方はステージA・ステージBに設定されます。
このステージA・ステージBを心不全予備群と呼びます。

一旦ステージCになってしまうと、そこからは月単位で心不全が進行していきます。
心臓の筋肉はいったん傷ついてしまうと、その部分は二度と再生しないので回復は難しいです。

残った正常な部分の筋肉で頑張ることになりますが、心臓の働きは加齢により徐々に低下していく一方です。

急性増悪を何度も繰り返す心不全

一度心不全を発症すると何度も急性増悪(悪化)を繰り返して発症する間隔も短くなります。
急性増悪が起こるたびに心臓の働きがと体の機能が低下していき慢性心不全となります。

生活習慣病がある人は心不全の玄関を叩いている

ステージAから予防改善をすることで心臓の健康を保ちましょう

ステージAは、心不全の原因となる生活習慣病がある方を指します。

心臓に問題が特にない状態でもこれらの生活習慣病を放置することでいずれ心臓に問題が生じてきます。
そして、ステージCへ進んでしまうと息切れなど心不全の症状が現れることになります。

ですのでステージAの段階からしっかりと対策に取り組むのが重要です。
高血圧を放置していると心臓の壁が硬くなって心臓が拡がりにくいタイプの心不全(拡張不全)が起こりやすくなります。

糖尿病や脂質異常症、あるいはメタボリックシンドロームがある人は治療をしっかりしておかないと動脈硬化が進みます。
動脈硬化が進行すると心筋梗塞が起こりやすくなり、それによって心不全へと進んでいきます。

75歳以上でこれらの生活習慣病がある人は心不全一歩手前ということを認識してください。

しかしながら、この段階でしっかりと対策に取り組むことでステージCまで進むのを回避することは可能です。
一旦ステージCに達すると引き返すことは困難になってしまいますので心不全を食い止めるならステージAの段階で予防改善に努めましょう。

ステージA 生活習慣がある
ステージB 心臓の病気がある
ステージC 心不全が起きている
ステージD 心不全で治療が難しい状態
心不全の予防イメージ

心臓の病気がある方は心不全予防の最後のチャンス

2020年7月22日