ナルコレプシーの血液型検査

白血球の血液型検査

ナルコレプシーの患者さんの99%以上は、白血球の血液型であるHLAが特定の型をもっています。
HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は、拒絶反応などの自分と他人を区別してコントロールをする役割をもっています。
HLAとの関連がある病気は下記のようなものがり、いずれも自己免疫疾患です。

  • 慢性関節リウマチ
  • SLE(全身性エリテマトーデス)
  • ベーチェット(Behcet)病
  • インスリン自己免疫症候群

自己免疫疾患

自己免疫疾患とは、風邪などを引かないように抵抗するため持っている免疫機能に異常が起きて自分自身に攻撃をしてしまう疾患です。
まだ明確な証拠は得られていませんが、2009年の新型インフルエンザ大流行とそれに対するワクチンの接種に付随して、ナルコレプシーが多発したことより、自己免疫疾患が原因だと言われています。

HLAの型には多くの対立遺伝子が存在します。
日本のナルコレプシーの患者さんの特徴は、HLA-DRB1*15:01-DQB1*06:02という遺伝子型の組み合わせを持っていることです。

HLA遺伝子型はもっとも大きなナルコレプシーの原因遺伝子であると言われていますが、一般健常者の12~13%がこのHLA遺伝子型を持っているので、このHLA型の有無は診断基準に入れられておりません。

脳脊髄液中のオレキシン濃度検査内容

2020年3月1日