多系統萎縮症の4つの症状
多系統萎縮症はパーキンソン病と似たような症状があらわれます。
初期症状に排尿障害や自律神経障害をとする方もいますが、下記が主な症状となります。
歩行時のふらつき・手足がうまく使えない・呂律が回らない
日本人に特に多いとされているのが、小脳症状と呼ばれる症状です。
進行性の小脳病変が戻ることなく進むために運動機能障害が起こります。
リハビリなどで改善は見られますが、基本的に症状は少しずつ悪くなっていきます。
パーキンソン病と同様の症状
- 振戦
- 筋肉のこわばり
- 筋肉の硬直
- 動作緩慢・無動(動きが遅くなる、または動きがなくなる)
- 表情が乏しくなる
- 話しにくくなる
- 転倒しやすくなる
といったパーキンソン病に似た症状が起こります。
初期であればパーキンソン病薬の効果もありますが、症状が進むと効きにくくなる特徴があります。
排尿障害
多系統萎縮症の中でも、自律神経障害が主な症状の方に多い障害で、代表的な自律神経障害症状は下記のとおりです。
- 尿失禁
- 排尿困難
- 起立性低血圧による失神
- 汗をかきにくい
- 睡眠時の大きないびき
- 勃起障害
症状の進行について
多系統萎縮症は進行性の難病ですので、上記のような症状が進行すると、嚥下障害・睡眠時の呼吸障害・起立困難が現れるようになり、突然死の原因にもなります。
症状が進行すると、自力での日常生活は困難で、車椅子生活や介助が必要となってきます。
多系統萎縮症の中でも線条体黒質変性症は特に進行が早く、発症して数年で車椅子生活になり、約10年前後で寝たきりの生活になります。
そのため予後は大変難しい病気といわれています。