多系統萎縮症とパーキンソン病の違い
多系統萎縮症かパーキンソン病か見極めるのが難しい理由の中に、
- 症状の現れ方
- 好発年齢(疾患が発病しやすい年齢)
- 性差(男性と女性でかかりやすさ)が似ている
という点が挙げられます。
多系統萎縮症とパーキンソン病のいずれも好発年齢は50歳前後で、男女比は年齢を重ねるごとに男性の患者数が増加する傾向があります。
また、どちらも単体の発症なのか、家族性の遺伝なのかははっきりと解明されておりません。
このようにどちらも初期症状に手足の震え・ふらつき・運動失調がみられるケースが多く、発症の原因や家族背景、生活習慣などが不明瞭なため特定が難しくなっています。
しかしながら、症状が進行すると、パーキンソン病ではありえない自律神経障害症状・小脳症状・パーキンソン病薬の効果が効きにくくなるため、進行が進んだ段階で判断をします。
これらのことから、多系統萎縮症とパーキンソン病は、見分けることがが非常に難しい疾患となります。
診断には必ず専門医の判断を仰ぐようにしてください。
またパーキンソン病の診断を受けたとしても、排尿障害や起立性低血圧といった自律神経障害を感じたり、薬効が弱くなった場合には、一度主治医に相談するようにしてください。