特発性過眠症と睡眠中枢について

突発性過眠症について

特発性過眠症は、過眠症のなかでナルコレプシーと並ぶ代表的な病気のひとつで、脳も身体もしっかりリフレッシュできていて、睡眠の量、質ともに十分なのに脳が眠ろうとシグナルを出すのが特徴です。

睡眠中枢の働きが悪くなることが原因のナルコレプシーとは逆で、必要以上に睡眠中枢が働いてしまう病気となります。

特発性過眠症の場合、眠らせようとする睡眠中枢が過剰に働いている状態で目を覚まそうとする覚醒中枢は正常に働いているため目を覚まそうとしながら眠ろうとしするといった矛盾した状態となります。

ですので、特発性過眠症の方は目を開けていることはできますが、常に眠気でボーっとした状態で一日中すっきりしないという症状に悩まされてしまいます。

日本人に多いナルコレプシー

日本では600人に1人の割合でナルコレプシーの患者さんが存在していて世界で最も多いと言われていますが、この統計も本人が認識しないケースが多いので実際はもっと多いでしょう。

周囲の人からも、やる気がない・だらしない・真剣にやっていないから大事な場面でも平気で眠ってしまうんだと思われ勝ちなため、なかなか気づいてもらうこともできず、病気と疑うことがないのでなかなか病院を受診することがないようです。

日本で治療を受けている患者さんは1万人に満たないと言われておりますが、過眠症の疑いがある方がすべて受診すれば実際の患者数は相当多くなると思われます。

ナルコレプシーになりやすい性別は?

ナルコレプシーは性別によりなりやすいということはないとされていますが、何らかの社会生活に支障をきたし受診する方は男性が多いようです。
女性の場合は結婚して家庭に入る方が多いため、生活リズムを自分でコントロールできるので受診数が少ないと言われておりますが、最近では共働きのご夫婦や、男性が家事をし女性が会社勤めをするご家庭も多くなってきているためこの数字は逆転するかもしれません。

ナルコレプシーは、専門医療機関専門医でないと、睡眠時無呼吸症候群やてんかんなどと誤診されることがあるのでしっかりとした施設で受診をするようにしてください。

認知度は高まってきましたが、まだまだ早期の診断・治療に至らない患者さんが多いのが実情です。

ナルコレプシーの症状と特徴とは

2020年3月1日