ナルコレプシーの特徴
情動脱力発作
情動脱力発作とは、びっくりしたり、テンションが上った瞬間に、体の一部が脱力してしまう症状のことをいいます。
特に多いのは、大爆笑した時にひざがカクンとなったり、舌や頬の力が抜けてしまってろれつが回らなくなるなどの症状です。
周囲からはなかな気づかれにくいですが、本人は脱力する感覚がわかるので、意識的に力を入れたり、何かにつかまったりして怪我を回避します。
また、情動脱力発作は睡眠中ではなく覚醒中に起きるのが特徴なので、発作中のできごとはしっかり記憶に残ります。
筋肉の不随意運動と異常姿勢
ナルコレプシーは発達段階に発症する特徴があり、多くは思春期に起こります。
日本・アメリカ・ヨーロッパでは13~14歳が発症のピークで、中国では8歳前後がピーク、4~5歳での発症例も多く報告されています。
頻度は低いですが、まれに40代で発症するケースもあります。
筋肉の不随意運動と異常姿勢の具体的な症状
不随意運動と異常姿勢の症状
- ふらついてうまく歩けない
- 顔や首に力が入らず緩んでいる
- 常に舌が出ている
- 顔に歪みがでる
- 意図しない動きをしてしまう
- 眉をしかめてしまう
このような症状は大好きなアニメをみるなど感情が高ぶると出現し、一見すると別の病気にも見えます。
不随意運動に関しては、子どもが溶連菌感染症のあとに出現する異常行動のパンダス (Pediatric Autoimmune Neuropsychiatric Disorders Associated with Streptococcal infections)と似ていると言われています。
これらの症状は情動脱力発作と同様に笑うなどの急激な感情の変化がきっかけになって起こります。