ウイルス性胃腸炎の感染経路

感染経路について

ウイルス性腸炎の感染経路

ウイルス性腸炎は基本的に経口感染(口からの摂取で感染)です。
主に次の場合が考えられます。

  • 感染した人便吐物に触れた手指を介して、ウイルスが口に入る場合
  • 乾燥した便吐物中から、空中に浮遊したウイルス粒子吸い込んだ場合
  • 感染した人が不十分な手洗いで調理して、食品を汚染した場合

カキやホタテ貝などの二枚貝はノロウイルスを内臓に取りこむ可能性があります。
食品を生または不十分な加熱処理で食べないようにしてください。
ノロウイルス感染症では、症状がなくなった後でも2週間ほど糞便中にウイルスを放出し続けるとされていますので周囲への感染について注意が必要となります。

細菌性腸炎の感染経路

細菌性腸炎は食品に付着、増殖した細菌により感染するものです。
ヒトからヒトへの感染はウイルス性腸炎よりも起きにくいと言われています。
細菌性腸炎の発症するメカニズムは次のように分けられます。

  • 感染型
    食品中に混入して増殖した原因菌が、腸管内でさらに増殖し、その毒作用によって胃腸炎症状を発症するタイプ。
    (サルモネラ・腸炎ビブリオ・病原性大腸菌・カンピロバクターなど)
  • 毒素型
    原因菌が食品中で増殖し、毒素を産生するタイプ。
    生産された毒素で汚染された食品を摂取すると発症します。
    感染型に比べて発症までの潜伏期が短いです。
    (ボツリヌス菌・ブドウ球菌・セレウス菌嘔吐型など)
  • 中間型
    食品とともに接種された原因菌が腸管内で増殖して毒素を産生し、胃腸炎症状を発症するタイプ。
    (腸管出血性大腸菌・毒素原性大腸菌・ウェルシュ菌・セレウス菌腸炎型・エルシニアなど)

感染性胃腸炎の各特徴

2020年3月1日