傷を修復し、栄養を運ぶ。涙はこんなに重要だった!
「涙不足」「脂不足」「ムチン不足」いずれの原因にせよ、目の表面に涙がともたれないことがさまざまな不快症状を引き起こすことがわかっています。
というのも、涙には「目を潤す」「異物を洗い流す」といった効果だけでなく、血管の通っていない角膜に、血液の代わりとなって、傷を治す成分や栄養分を運ぶ重要な役割も果たしているのです。
涙の働き
- 菌の付着を防ぐ
- 乾燥防止
- 角膜に栄養を送る
- 傷を修復
さまざまな機能を持つ涙に異常が起こると、角膜や結膜が傷つきます。
その状態を「ドライアイ」といいます。
涙はどこから来てどこへ行くの?
涙は涙腺で作られ、目の表面に送り込まれます。
約10%は蒸発し、残りの90%は涙点から排出されて、鼻腔へと流れます。
涙をキープする隠れた立役者「ムチン」
最近注目を集めている重要物質「ムチン」。
白目から分泌されるタンパク質の一種で、角膜の粘膜表面を整える役割を果たしています。
ムチンは、オクラや納豆、唾液などにも含まれるネバネバとした成分で、涙の成分を保持し、目の表面に均一に広げ定着させる働きを持っています。
ムチンの働き
ネバネバ物質「ムチン」は白目の表面から分泌され、涙の水分をとらえます。
ムチンの分泌が十分だと目の表面の涙を保持することができ、目がうるおいものがくっきり見えるというメカニズムです。