謎の糸くずは病気のサイン!?
こんな浮遊物が見えたら飛蚊症かもしれません
- ごま状のもの
- カエルの卵状のもの
- 糸くず状のもの
- 煙状のもの
- 虫状のもの
ほとんどが老化現象だが、病的なものも
明るいところや白い壁、青空などを見たとき、小さな虫のようなものが目の前を飛ぶように感じることがあります。
これが「飛蚊症」の症状です。
ただし、飛蚊症の8割は病気とは関係のないものです。
眼球の中の大部分は硝子体と呼ばれるゼリー状の物体で満たされていますが、年をとるとこの中の構造に変化が生じます。
まず、綺麗に配列されていたコラーゲン繊維に偏りが出て束のように集まります。
さらに変化すると硝子体内の成分が分離をお越し、束になったコラーゲン繊維も、老化によってほつれてバラバラになっていきます。
このコラーゲンの糸くずの部分が網膜に影になって映るのが、浮遊物の正体なのです。
飛蚊症で網膜に穴が開く!?
飛蚊症の多くは老化現象ですが、「網膜剥離」のサインとして目の前に浮遊物が出現することもあります。
硝子体のゼリー状の物体がさらに老化していくと、網膜とくっついていた部分が剥がれて、水晶体の方へ移動していきます。
このときに網膜が破れて穴が開き、その穴から硝子体の水分が入って網膜が剥離してしまうことがあります。
これが網膜剥離、失明を招きかねない緊急事態です。
- 見える浮遊物の数が急に増えた
- 浮遊物の形が変わった
- 視野が狭くなった
- 一瞬ホタルのような光を感じた
という症状が現れた時などは、ただちに眼科を受診して下さい。
一般に、穴が開いているだけでもうまくは剥離していない状態(網膜裂孔)では、レーザー治療が行われます。
これは外来で受けられます。
網膜が既に剥離している場合は、1〜3週間は入院して手術が必要となります。