電気信号に異常あり!?心臓が原因となって起こる不整脈について
不整脈の原因は心臓の異常であることがほとんどです。
そのため不整脈の原因を正しく理解するためには、そもそも心臓がどういった仕組みによって動いているかを知り、その上でなぜその仕組みに異常が生じたかを理解する必要があります。
正しく原因を理解することで、あなたの不整脈が治療を要するものか否かを見分けることができ、早期に治療に取り組むことができます。
そして早期に治療に取り組むことが最終的には命を守ることにつながるのです。
心臓の仕組み
はじめに心臓の仕組みについて見ていきましょう。
心臓は収縮することによって血液を全身に送り出していることがよく知られていますが、この収縮はどのような原理によって起こっているのでしょうか。
結論から述べると、それは電気的な刺激によって起こっています。
心臓の右心房の上部にある器官から一日20万回電気的な刺激が発生し、それによって心臓が動いているのです。電気的な刺激を伝えられた心臓は筋肉を収縮させます。
つまりはこの電気信号による心臓の収縮こそが脈拍の状態です。
健康な人の心拍数は1分間に60回から90回程度とされています。
これは人によって異なるため、この範囲に収まる場合はほとんどの場合正常であるということができます。
不整脈が起きている場合の心臓の状態
心臓は電気信号によって収縮し、それが元となって血液を全身に送り出してることがわかりました。
では、不整脈が起きる場合、心臓にどのような異常が起きているのでしょうか。
そもそも心臓が電気信号によって動くものであることから、不整脈の原因は心臓に伝わる電気信号の異常ということができます。
電気信号が通常よりも多く発生していれば、それだけ心臓の収縮が増えて頻脈になります。
反対に電気信号が通常よりも発生していない場合は、それだけ心臓が収縮せず除脈となります。
また不規則な形で電気信号が伝わっていれば期外収縮となります。
電気信号を乱す要素
では、どのような要素が心臓に伝わる電気信号を不規則にするのでしょうか。
この点についてはじめに挙げられるのが遺伝や体質です。
不整脈は遺伝や体質によって伝わっていくのです。
そのため近い家族に不整脈の症状を発症する人が多かった場合、あなたも不整脈の危険性が高いタイプであるということができます。
こうした遺伝的な不整脈については加齢とともに徐々に症状が強くなっていく傾向があります。
そのため親族に不整脈の治療をしている人がいる場合は、あなたも事前に正しい知識を得ておき、自分自身の不整脈に備える必要があるでしょう。
また遺伝とは関係なく日常的な生活習慣の乱れも不整脈につながる恐れがあります。
具体的には睡眠不足、カフェインの過剰摂取、喫煙などが不整脈につながっていくのです。
さらには、不安や恐怖といったネガティブな感情も不整脈につながる恐れを持っています。
このように不整脈はさまざまな原因によってもたらされる恐ろしい病気です。
遺伝的な部分については後天的に根本的に改善することが難しくなっていますが、生活習慣については今すぐにでも改善に着手する必要があるでしょう。