更年期と不眠の関係
なかなか寝つけず、眠りが浅くて何度も目が覚めたり、遅く寝たのに朝早く目が冷めてしまうので寝不足で不快になる。
睡眠障害と言われるものには、寝つきが悪い(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(途中覚醒)、朝早く起きてしまう(早朝覚醒)などのタイプがあります。
いずれにしても睡眠が足りなくなるので、一日中眠気が取れませんし、頭もすっきりしません。
本人の辛さはもちろんですが、生活への支障も大きくなります。
更年期の睡眠障害は、夜間急に起こるのぼせや寝汗で目を覚ましたり、頻繁にトイレに起きたり、手足が冷えてよく眠れなかったりという様々な更年期症状が原因になって引き起こされることが少なくありません。
また、入眠障害、途中覚醒、早期覚醒のうち1つ以上、あるいはすべてが重なることが多いのも特徴です。
更に、不安やいらいら、鬱気分など更年期特有の精神症状がある場合には、睡眠障害の症状はより強くなり、日常生活への影響も大きくなります。
注意するポイント
のぼせや冷えなどの更年期症状が原因になっている場合は、ホルモン補充療法や漢方法によってその症状を取り除くことで、睡眠が取れるようになります。
他の症状はおさまったのに、不眠だけが残ってしまったという場合は、別に睡眠薬を処方してもらうと良いでしょう。っと見る
また、不安や鬱気分などの精神症状から来ている不眠は、睡眠薬だけでは症状がなかなか改善されません。
このような場合には、抗うつ薬や抗不安薬を上手に使えば、よく眠れるようになり、更年期障害も改善されます。
日頃のアドバイス
どうせ眠れないのなら、読みたいと思っていた本屋好きなビデオ、CDなどを楽しもうと言うくらいの気持ちになると、案外不眠のトンネルからすんなりと抜け出せることもあります。
夜間の電話の相手を、こころよく引き受けてくれる友人がいるなら、催眠トークのつもりで適度のおしゃべりをしてストレスを発散するのも良いことです。
ただし、長電話は相手にも迷惑ですから注意しましょう。
温めのお風呂にゆっくりつかったり、全身をマッサージするのも効果があります。
そのときに、気分を鎮静させるハーブなどの入浴剤や、好みのエッセンシャルオイルを使うのも良いでしょう。
温かいミルクやハーブティーを飲むのも入眠の助けになり勧められますが、アルコールのナイトキャップはやめておきましょう。
不眠が続くと日中もね受けが残ってしまうので、うつらうつらと過ごしがちですが、これは悪循環のもとです。
適度の運動をするなど、軽く体を動かして、疲労をある程度貯めるようにするのも眠りを誘うために大切なことです。