穏やかな作用のマグネシウム
マグネシウム
高血圧の薬物療法でよく使われる薬に、カルシウム拮抗薬というものがあります。
これは、カルシウムが細胞内に取り込まれるのを阻止することで、血圧を低い状態に保つように働く薬です。
マグネシウムは、「天然のカルシウム拮抗薬」といわれています。
もちろん、その作用は穏やかなものですが、食物から日常的に摂取するのならば、副作用の心配もないので安心です。
マグネシウムを多く含んでいる食品は、アーモンドやごまなど種実類、大豆や大豆製品(豆腐・納豆・など)、魚介類、海藻類などです。
ただし、腎臓の働きが弱っている人は、マグネシウムの大量摂取は要注意です。
そのような場合には医師の指導に従ってください。
タンパク質は血管をしなやかに保つ
タンパク質
タンパク質も、高血圧の人には重要な栄養素です。
その理由の一つは、タンパク質を十分に摂取していると、血管がしなやかな弾力を保つことができるからです。
ラットによる実験でも、タンパク質をしっかり与えたグループのほうが、血管がしなやかで丈夫であることがわかっています。
また、タンパク質は体内で利用された後、代謝物が尿の中に排出されます。
この時に、ナトリウム(塩分)も一緒に連れ出すので、ナトリウムの害を減らしてくれます。
ただし、注意したいのは、タンパク質源として肉類を食べ過ぎないことです。
肉類は悪玉コレステロールを増やす飽和脂肪酸を多く含んでいるからです。
他の良質なタンパク質源としては、魚介類、大豆、大豆製品、卵、乳製品があるので、これらをうまくメニューに取り入れましょう。