高血圧は生活習慣病の見直しが不可欠(前編)

高血圧は生活習慣病の見直しが不可欠イメージ

生活習慣を改善して血圧を下げる

高血圧は代表的な生活習慣病の一つです。
生活習慣を見なおして改善することで、実際に血圧を下げる効果は証明されています。
病院でも、血圧が高いと言われはじめて診察を受けた患者に、医師がいきなり薬を処方するということはまずありません。
全ての高血圧の患者に生活習慣の改善を指導することから治療は始まります。

また、糖尿病や高脂血症(脂質異常症)といった合併症が加わっている場合には、生活指導はますます欠かせません。

実際には、生活習慣の改善だけで血圧を正常値まで下げるのは、なかなか難しいでしょう。

しかし飲んでいる降圧薬の量を減らすのは、充分に役立ちます。
また、生活習慣が変わらないと、薬や治療の効果も上がりません。

食事と運動を中心に根気よく実行する

では具体的に、改善の目安を見ていきましょう。

①食塩の摂取量は1日6g以上に

食塩をとった時に血圧が上がる程度(食塩感受性)には、個人差があります。
ですが、高血圧が気になる方は必ず減塩してください。

現在、日本の食塩摂取量は平均1日12〜13gと、欧米に比べて多めです。
1日の食塩摂取量は6g以下を目標にしましょう。

②適正体重を維持する

肥満していると、高血圧になりやすい傾向にあります。
これは、血液を体の隅々まで行き渡らせるために、心臓が強い圧力で血液を送り出さなければならないからです。
実際に、肥満の人が10kg体重を落としただけで、上の血圧が20mmHg下がったというケースも有ります。
エネルギー摂取量を控えて、体重をコントロールしましょう。

標準体重は【22×身長(m)×身長(m)】で算出します。

標準体重の+20%を超える人は、減量を行う必要があります。
(例:身長160cmの人の場合、22×1.6×1.6=56.3kgが標準体重。+20%は56.3kg×1.2=67.6kg。67.6kgを超える場合は減量が必要になります)

また、【体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】で計算されるBMI(肥満度指数)25を超える人も、減量を心がけてください

高血圧は生活習慣病の見直しが不可欠(後編)

2020年3月1日